日本三景のひとつ、天橋立は日本書紀(720年)にすでに記載されており、その周辺はパワースポットとしても知られています。
天橋立は龍に例えられることが多いですが、その昔“イザナギノミコト”と“イザナミノミコト”が天と地の逢瀬のときに使われていた梯子だったともいわれています。天橋立の地名は天にかかる橋のようだということからついたとされる説もあるのです。
海を切るように全長約3.6キロメートルの砂地が延び、そこに8000本の松が生い茂るという不思議な地形。神様が出会う場所だったと聞くと、うなずける気もします。
そんな言い伝えから、ここは縁結びのパワースポットとされています。また、周りにある3つの神社を順に参拝するとご利益がアップするといわれています。
【三社めぐり】
この三社参り、参拝する順番が昔から風習として残っており、順番通りに参拝することでご利益がアップするといわれています。
順番としては、
1、 天橋立神社
2、 元伊勢籠神社
3、 真名井神社
の順です。
【それぞれの神社について】
それでは、それそれの神社についてご紹介していきます。
1、天橋立神社
この神社は、松林の中にひっそりとお社があるので見逃さないように注意が必要です。この神社自体が恋愛のパワースポットで、鳥居の上に小石を積んで願い事をすることで叶うといわれています。
天橋立神社には三柱の神様がいらっしゃいます。
・八大竜王…雨乞い、雨止めの神様
・豊受大神…農業、諸産業、衣食住の神様
・大川大明神…農業、蚕の神様
また、湧き水もあり、「磯清水」と呼ばれる御神水です。周りを海に囲まれているにも関わらず、塩分を一切含まない真水となっています。飲むことはできませんが、ご手水として使用することができます。この水は本来の自分の強さを取り戻せるといわれています。
2、元伊勢籠神社
“伊勢”という言葉が入っていることから、伊勢神宮との関連を想像したあなた。大正解です。
ここは伊勢神宮の御祭神である“天照大神(アマテラスオオミカミ)”が本宅にしたこともあるといわれている場です。そのため、元伊勢の名がついたといわれています。日本中に同様の“天照大神”に関する由来で名がついた神社は多数ありますが、その中でもこの元伊勢籠神社は伊勢神宮と並ぶ格式をほこっています。
見どころのひとつは、伊勢神宮と元伊勢籠神社にしかない「五色の座玉」です。欄干に五色の座玉(すえたま)が施されています。これはとても貴重なもので、伊勢神宮と元伊勢籠神社にしか許されていない装飾なんです。
狛犬も見どころのひとつです。この狛犬はなんと鎌倉時代に作られ、重要文化財に指定されています。
そして庭には「水琴窟(すいきんくつ)」という仕掛けが…。これは地面にさした筒を通じて音が聞こえるものなのですが、とても深くてきれいな音です。水琴窟の音は邪気を払うといわれているので、ぜひ聞いてみてください。
3、眞名井神社
最後は眞名井神社です。元伊勢籠神社の奥宮にあたります。
この神社、かなり強力なパワーをあるといわれており、不純な気持ちで参拝してはいけないという注意書きが出ているほどです。
本殿の裏には約2500年間からそのままの形で祀られている古代の祭祀場「磐座(いわくら)」があり、神々が祀られてるといわれています。2500年も前から変わらない姿で人々を見守ってくださっているなんて、ご利益がとてもありそうです!
この眞名井神社には縁結びのパワースポット「天の眞名井の水」もあります。言い伝えによれば、三代目祖神・天村雲命(あめのむらくものみこと)が高天原(神様の世界)に行き、神々が使う水を黄金の鉢に入れてお水を持ち帰ってきたとされています。
【おわりに】
いかがでしたか?
それぞれの神社だけでも見てもご利益の強い3つの神社。そのすべてからお力をもらうことができれば、確かに成就しそうです!
しかし、眞名井神社の欄でも書きましたが、すごいオーラをもつ地が天橋立周辺です。不純な気持ちではなく、本当に心から願いながら回ってくださいね。
【おまけ☺】
また、そのまま見ても十分美しい天橋立ですが、「股のぞき」をして眺めると天と地が逆に見え、龍が天に舞い上がるように見えます。この景色は飛龍観、昇龍観と呼ばれています。
この股のぞきですが、2016年にイグ・ノーベル賞という独創的でユーモラスな研究に贈られる賞を受賞しています。少し話題になったので記憶に残っている方もいることと思います。そんな隠れ有名スポットでもある天橋立です。
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