全国にはたくさんのご当地グルメがあります。
愛知県のご当地グルメといえば…ソウルフードともいわれている【味噌煮込みうどん】ですね。
味噌煮込みうどんは「農村漁村の郷土料理百選」(農林水産省)にも選定されているほど、認められた(?)存在です。
今回はそんな味噌煮込みうどんについて紹介していきます。
【味噌煮込みうどんについて】
よく似た料理では、山梨県の「ほうとう」が挙げられます。
愛知の味噌煮込みうどんのルーツは、このほうとうであるという説も…
汁
味噌が愛知県らしく?!愛知県だから?! “豆味噌”を使用しています。
使われている豆味噌は、他地域で使用されている麦味噌や米味噌と比べ、煮込んだ際に風味が落ちにくく、煮込み料理にはもってこいの味噌です。
お店によって、使用する味噌の割合に変化をもたせ、各店のオリジナリティを出しています。
赤味噌の濃い色の味噌出汁に、赤味噌に馴染みの薄い方はびっくりするかもしれません。味の想像がしにくい食べ物です。辛い?甘い?想像できません…
しかし!実態はとてもまろやかであっさりとしています。味噌の調合の割合だけでなく、ベースとなる出汁とのバランスも考えられているんです!
濃厚だけど、後味さっぱりのお味に仕上がっております。
麺
麺にも一工夫!
麺は“硬い”です。初めて食べた人が生煮え?と勘違いしたという話もあるほど。
塩を使わず、小麦粉と水だけで作ります。
塩を使わずに作ると、茹でても柔らかくなりにくく、硬いままで弾力がなく、芯が残ったような触感の麺となります。
(塩が入っていると、茹でているときに水分と塩分が移行するため、中心部部分にも水分が入っていき、柔らかくなります)
なぜ、あえて硬い麺にするのか?
- 汁のインパクトに合うのは、個性的な麺!
日本中に味噌で煮込む料理はありますが、豆味噌で煮込むのは愛知だけ!
- 粘り気のある汁になる
麺の表面が溶けやすく、ドロッとした感触の汁になります。
この感触が味噌煮込みうどんの美味しさを引き立てます。
麺は茹でずにそのまま汁で煮込みます。
打ち粉として“そば粉”を使用することもあるので、そばアレルギーの方は注意が必要です。
出汁
出汁に使用されるのは、中部地方で使われることの多いムロアジ節。
まろやかでさっぱりとした風味が特徴の節です。
お店によっては、鶏がらや鰹節を使用するところもあります。
【美味しさに一工夫!】
味噌煮込みうどんの美味しさに一役買っているのが、容器です!
一人用の小さな土鍋で調理をし、そのままその土鍋で食べます。
土鍋は熱が全体に均等に行き渡り、粘りのある煮込みうどんの汁を煮ても焦げ付きにくいです。熱を蓄える効果も期待できるので、火からおろした後も温かさが継続します。
フタをして煮込むのではなく、フタは提供の前に載せられます。
味噌煮込みうどんに使用される土鍋には、通常のフタには空いているはずの穴が開いてません。なので、載せるときは吹きこぼれないようにズラします。
この穴なしフタを取り皿変わりとして使用することもできます。(※お店によって使用する土鍋は変わります)
【おわりに】
いかがでしたか?
始めて食べる方には少し驚かれることも多い味噌煮込みうどん。
好き嫌いはもちろんあると思いますが、チャレンジしてみると新しい驚きに楽しくなるかも?!
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