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【おせち料理】お正月といえばこの食べもの|意味、歴史、豆知識…

 

~もういくつ寝ると、お正月~

とスーパーで音楽が流れる季節になってきましたね。

子どもたちにとって、お正月といえば“お年玉”とワクワクする時期でもありますが、大人になってからはやはり美味しいものに舌鼓を打つのがひとつの楽しみになりますよね!

 

そんなお正月といえば、で想像する料理は「おせち料理」

 

おせちに入っている料理や食材って大体同じものが多いイメージなのですが、きっと意味があるはず!

 

そんなお正月といえば…!なおせち料理について調べてみました☺

Contents

 

【おせち料理とは?】

農林水産省によると、おせち料理は行事食のひとつであるとされています。

 

〔行事食とは?〕

 

季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別な料理のことを指します。

行事食には家族の健康や幸せを願う意味がこめられています。

 

他には…

千歳飴(七五三)、うなぎの蒲焼き(土用の丑の日)やかぼちゃ料理(冬至)なんかも行事食に含まれます。

 

おせち料理は、年始を迎えるにあたっての祈りが込められた食べ物になっています。

 

「五穀豊穣」「不老長寿」「子孫繁栄」といった願いがこめられた食べものの詰め合わせです。

 

また、毎日台所に立ち、家族のために料理を作ってくれる方たちが年始だけでも休めるように、作り置きのきく料理が中心になっています。

 

家族で食卓を囲みながら、その年の豊作や健康を願う。

昔から伝わる優しい気持ちが伝わってきます。

 

 

 

おせち料理は漢字で表記すると「御節」

御節という言葉は、「お節供」という節句を意味する言葉からきています。

 

昔はこの節日に神様に食べ物をお供えし、そしてそのお供え物を家族で食べていました

このお供えする食べ物は「御節句(おせちく)」と呼ばれ、いまのおせちはこれが略されたものであるといわれています。

 

節日はいつの間にか、節句と呼ばれるようになり、江戸時代には5つの節句が定まりました。

三月三日の桃の節句や五月五日の端午の節句が分かりやすいですね。昔は節句に食べられるものもおせちと呼んでいたそうなのですが、今ではお正月料理を指す言葉になっています。

 

 

【おせち料理についてもっと詳しく】

 

〔おせち料理の歴史〕

 

はじまりは弥生時代にまで遡るといわれています。

先に述べた節日に御節句を食べる風習はこの時代に中国からもたらされたといわれています。

 

定着するようになったのは奈良~平安時代。

 

弥生時代には風習でしたが、この時代に宮中行事として節日の行事が行われるようになり、お祝いの料理を食べることが儀式となっていきました。

 

江戸時代になると、5つの節句日(いまの五節句と同じです)が祝日として位置づけられます

庶民の間にも民間行事として伝わるようになり、1年の内、5回の節句で豪華な料理を食べられるようになり、新年を迎える最も重要な一月一日の節句料理が正月料理として定着しました。

 

現在のように料理に意味がこめられ、新年を祝う食べ物となったのは江戸時代後期。

大晦日に料理を作り、お正月に家族そろって食べる風習もこの頃に生まれます。

 

また、重箱スタイルになったのも江戸時代~明治時代にかけてのことです。

 

重箱は、“重ねる箱”。この重ねるという行為が「幸せを重ねる」「福を重ねる」「めでたさを重ねる」と願いがこめられているといわれています。

(重ねることで場所を取らない、お客様に振る舞いやすい、ふたのおかげで保存がしやすい、といった現実的なことも理由にはあったようです笑)

 

 

重箱豆知識

段数が多い方が豪華な気がしてしまう重箱ですが、正しい段数が存在します。

 

それは四段重ね

一の重、二の重、三の重、与の重と呼びます。四ではなく、与なのは「四=し=死」と連想されてしまうからです。

(病院に4や9がないのと同じですね。)

 

基本は四段ですが、五段のものは五の重は空にしておくそうです。

この空の部分は神様からの福を詰めておく場所として空けておくそうです。

下記には、段ごとに詰める食材を紹介している項目があります。

 

 

形は江戸時代後期には今のものに近い形になりましたが、“おせち料理”と呼ばれるようになったのはかなり最近、終戦後といわれています。

 

これはおせち料理が家庭で作るものだった料理から、デパート等で売られる料理に変化していったことが関係しています。

「おせち」という名称で売りに出したことが、この名称が一般的に使われるキッカケになったのです。

 

 

現在のおせち料理は伝統的な料理だけでなく、和洋折衷であったり洋風であったりとバラエティ豊かな商品が販売されるようになりました。

 

高級食材入りおせちも数多く出るようになり、まさにお正月のごちそうとして食卓を彩っています。

 

時代と共にあり方が変わるというところが、人々の生活に根付いたお祝い食であるということを物語っていますね。

 

 

現代のおせちはまた紹介しますが、まずは伝統的なおせち料理についてご紹介します。

 

〔伝統的な料理とその食材の意味〕

 

祝い肴三種。この3つがそろえば、おせちの形が整うといわれています。

 

黒豆

日に焼けて真っ黒になるまで“マメ”に(勤勉に)、過ごせますように。

関西風は丸くふっくらと、関東風は「しわが寄るまで元気に」としわができるように煮ます。

田作り(ごまめ)

片口いわしの稚魚を冬の風に当てて乾燥させ、雨炊きにしたもの。

田畑の肥料として使われていたことから「田作り」と呼ばれています。

五穀豊穣を願い、「五万米(ごまめ)」とも

数の子

卵の数が多いことから、子孫繁栄を願っています。

他にも縁起物たくさん!

 

えび

茹でたり焼いたりすることで、背が丸くなります。そのことから腰が曲がるまで長生きできるように、と長寿を願っています。

 

昆布巻き

「養老昆布(よろこぶ)」で、不老長寿を願っています。

 

きんとん

漢字では「金団」。財宝を意味しています。

 

だて巻き

卵、白身魚のすり身、砂糖を混ぜた記事を鬼すだれで巻いて作ります。この巻かれてできた“だて”の状態が巻物に似ているということから「読み書きがしっかりできるように」と学業成就の願いがこめられています。

 

なます

紅色はめでたい・喜びを表す色、白色は清浄・神聖を表す色です。

また、大根は根をしっかり張るので、家の土台がしっかりするともいわれています。

 

「めでたい」の語呂合わせ。また、七福神の恵比寿様が持っていることから縁起物とされています。

 

れんこん

たくさんの穴が開いているれんこん。先が見える、見通しがよい、といったことを表します。

 

はまぐり

左右の貝がピッタリ合うことから、夫婦円満の縁起物。

 

など…

 

〔重箱への詰め方〕

 

あくまで“伝統的な”詰め方です。

今はデパートなどでも二段・三段が主流となっていますし、詰めてある食べ物も様々になっています。

一の重 祝い肴

二の重 焼き物(海の幸)

三の重 酢の物

与の重 煮物(山の幸)

三段だと

一の重 祝い肴

二の重 焼き物・酢の物

三の重 煮物

二段だと

一の重 祝い肴

二の重 煮物

焼き物・酢の物はお好みに。

 

【現在のおせち】

 

現在のおせちは、伝統も世襲しつつ、形を変えています

 

特徴として挙げられるのが、

少人数向けで小型のおせち

大型の一重のおせち

写真映えするおせち

 

 

少人数向けで小型のおせち

核家族化に伴ってでしょうか?少人数でお祝いする家庭が増えているようです。

 

「美味しいものを少しずつ」(高島屋)というキャッチフレーズは、筆者の心をグッと惹きつけました。

子どもの頃、祖父母の家で食べたおせちはひとつひとつの食材が多かった思い出が…

 

 

大型の一重のおせち

大型で一重なので、料理の種類も多く詰められています。

 

迫力満載の一重おせちは、大人数で集まる際にはパッと場を華やげてくれます。

 

写真映えするおせち

SNSの発達により“フォトジェニック”なものが流行っていますね。

おせちもその波にはしっかり乗っています。

 

色の鮮やかさだけでなく、一見おせち料理には見えないような斬新なアイデアもたくさん!

 

 

【おせち料理豆知識】

 

いまでこそ、元日に「あけましておめでとうございます」と共に食べるおせち料理ですが、大晦日から元旦にかけての年越しに食べるものであったという説もあります。

 

北海道や東北の一部では、大晦日に食べる風習がまだ残っているそうなのですが…

 

どうしても

年越し→年越しそば / 元日→おせち料理

のイメージが強いです。

 

 

また、大人になると美味しく感じるものがお酒

 

おせち料理にはどんなお酒が合うのでしょう?

 

(バラエティ豊かなおせちが登場していますが…)

元来のおせち料理は和食だったので、やっぱり日本酒でしょうか?

 

和食の名店なだ万さんの方は、“おせちに合うお酒は何か?”という質問に対し

「おせちって極端というか、味がはっきりしているじゃないですか。甘いものは甘く、しょっぱいものはしょっぱい。なので、お酒を1種類だけを選ぶというのは難しいかもしれないです。」

と答えられています。(なだ万さん:https://www.nadaman.co.jp/)

 

そうなると、自分が好きなアルコールで幸せな一時を過ごすのが一番な気がしました☺笑

 

【おわりに】

 

お正月の定番料理、おせち料理について今回は調べてみました。

 

筆者が正月に祖父母の家に行けば何気なく出てきていたおせち料理。

ひとつのひとつの食材にさまざまなご利益を願った想いがこめられていたともっと早く知っていたのなら、もっとかみしめて食べていたことでしょう。

 

今年は自宅でおせちチャレンジもありだなぁと考えているのですが、祖母が作った少し甘すぎるだて巻きが恋しくなる筆者でした♡

 

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おじゃま まか

旅行&キャンプ&雑学好きの2022秋生まれBoyぎーくんのおかあさん! 関西在住、ワーママです。

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