SNSを見ていたら、ぶどう狩りのすすめが出てきました。
そういえば緑色も紫色も同じぶどうだし、値段の違いもかなりあるし、この違いはなんなんだろうなと調べてみました☺
ぶどうの品種ごとについてはこちらをどうぞ▶▶🍇主要ぶどう品種を徹底比較|味・価格・皮の硬さの違い
📜ぶどうの歴史|人類とともに歩んだ果実
ぶどうの歴史はとても古く、紀元前6000年頃の中東(現在のジョージアやイラン周辺)で既に栽培が始まっていたと考えられています。
古代エジプトの壁画にもぶどうを収穫する様子が描かれており、人類最古の果物のひとつとされています。
紀元前3000年頃にはワイン製造も始まり、古代ギリシャ・ローマでは神々への捧げものとして重宝されてきました。
特にローマ帝国では、ワイン文化がヨーロッパ中に広がり、今日のフランスやイタリアのワイン産業の土台が築かれたのです。
日本には奈良時代に中国から伝わり、平安時代には貴族の間で「薬用」として珍重されていました。
🗣️ぶどうの語源とは?
日本語の「ぶどう」は、中国語の「葡萄(プータオ)」から来ています。
さらに遡ると、ペルシャ語の「budāw(ブダウ)」が語源とされており、シルクロードを通じて東へ伝わってきました。
英語の「grape(グレープ)」はラテン語の「grappare(掴む)」に由来しており、房を掴んで収穫する様子が語源になっています。
🥗ぶどうの栄養素とその働き
ぶどうは「果糖」や「ブドウ糖」を多く含み、即効性のあるエネルギー源となる果物です。
それだけでなく、さまざまな栄養素が含まれています。
栄養素 | 主な働き |
---|---|
ブドウ糖・果糖 | 脳のエネルギー源となり、疲労回復に役立つ |
ポリフェノール(レスベラトロールなど) | 抗酸化作用、アンチエイジング、動脈硬化の予防に効果 |
カリウム | 体内の余分な塩分を排出し、むくみや高血圧の予防に |
食物繊維 | 整腸作用、便秘の予防に |
ビタミンB1・B6 | 糖質代謝の補助、神経の健康維持に |
中でも注目すべきはレスベラトロール。
これは赤ワインの原料にもなる赤皮のぶどうに豊富に含まれ、長寿や心疾患予防との関連で近年話題になっています。
🏯日本に伝わった際のエピソード
ぶどうが日本に伝わったのは奈良時代、遣唐使によってもたらされたといわれています。
当時は「薬用植物」として貴族階級が重用しており、庶民が口にすることはまれでした。
平安時代の学者・源順が編集した『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』に「葡萄(エビカヅラ)」の名で記載されています。

また、鎌倉時代には仏教の伝来に伴って甲州(現在の山梨県)でぶどう栽培が広まり、これが後の「甲州ぶどう」へとつながっていきます。
🤓ぶどうに関する雑学10選!
ぶどうの品種による違いについてはコチラの記事をどうぞ!→→主要ぶどう品種を徹底比較
① ワインの原料はぶどうだけ!
赤も白も基本的にぶどう果汁だけで作られ、果皮や種も味わいの鍵を握ります。
② レーズンで栄養UP!
鉄分や食物繊維が凝縮され、栄養価が向上。妊娠中や成長期のおやつにも◎
③ 山梨県が生産量トップ
甲府盆地の気候と土壌が最適で、国内生産の約25%を占めます。
④ 世界的人気の果物
ワイン・生食・加工品など用途が多く、生産量もトップクラス。
⑤ 皮にポリフェノール
レスベラトロールを含む赤皮ぶどうは、抗酸化作用でアンチエイジングに貢献。
⑥ 種なしは人工的に作られている
自然界にはない「種なし」は、ジベレリン処理で種の発育を止めています。
⑦ マスカットは品種名
「マスカット・オブ・アレキサンドリア」など香り高い品種の総称です。
⑧ 葉も料理に使える
ギリシャ料理「ドルマ」は、ぶどうの葉で具材を包んだ伝統的な料理。
⑨ 巨峰は日本生まれ
1945年誕生の日本品種で、世界でも高い評価を得る高級ぶどうです。
⑩ 冷凍で夏のおやつに
冷凍するとシャーベット状に。皮ごと食べられる種なし品種が最適。
📖歴史的エピソード
長い歴史をもつぶどう。
さまざまな逸話をもっていました。
🍷「酔わないワイン」として信仰されたぶどうジュース
中世ヨーロッパではワインが日常的に飲まれていましたが、宗教的理由から禁酒を強いられた修道士たちは“ワイン風ぶどうジュース”をこっそり作って飲んでいたとされています。
修道院では“アルコールなしのワイン”として、濃縮ぶどうジュースが用意されていた。外見や香りはワインそのものだったため、“合法的な楽しみ”として人気だった。
— 出典:『ヨーロッパワイン文化史』三省堂(2010)
🥂ナポレオンとぶどう酒
ナポレオン・ボナパルトはぶどう酒をこよなく愛しており、遠征先にも自国のワインを持ち込んでいたことで知られています。
ナポレオンは朝の目覚めとともに1杯のワインを所望し、それが1日の力になったと述懐している。
— 出典:『ナポレオンの私生活』E.F.ドラブロワ著(1840)
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👶ぶどうは何歳から食べられる?
赤ちゃんには1歳頃から与えるのが一般的ですが、丸飲みによる窒息の危険があるため、しっかりカットしたり、皮を剥いて小分けにして与えることが推奨されています。
栄養豊富なぶどう、安全においしく食べましょう☺
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