【厄除け&無病息災】夏の神社に現れる「茅の輪」って?くぐり方・時期・由来を解説!
「なんか最近、うまくいかないな…」
そんな時、ふと神社に足を運びたくなることってありますよね。
今回は、期間限定で設置される「茅の輪くぐり」についてご紹介します。
写真付きで、くぐり方や時期、由来、NG行為までまとめて解説!
茅の輪くぐりとは?
神社の参道や鳥居に、こんな大きな緑の輪を見かけたことはありませんか?
これは「茅(ちがや)」という草で編まれた輪で、「茅の輪(ちのわ)」と呼ばれます。
この輪をくぐることで、心身の穢れを祓い、無病息災を願うのが「茅の輪くぐり」です。
ただくぐるだけではなく、くぐり方にも意味や作法があります。
茅の輪のくぐり方(一般的な作法)
神社によって細かい作法は異なる場合がありますが、一般的なくぐり方は以下の通りです。
① 正面で一礼 → 左足でまたぎ、左回りで輪をくぐる
② 再び正面で一礼 → 右足でまたぎ、右回りでくぐる
③ 再び正面で一礼 → 左足でまたぎ、左回りでくぐる
④ 最後に一礼して、まっすぐ参拝へ
覚え方は「左 → 右 → 左 → 参拝」!∞(無限)の字を描くようなイメージです。
混雑している場合や忘れてしまった場合でも、輪を一度くぐるだけでも意味はあると言われています。
唱え詞(となえことば)も合わせて唱えよう
くぐる際に、より神聖に臨みたい方は唱え詞(となえことば)を口にするのもおすすめです。
代表的なのが、以下の「略拝詞(りゃくはいし)」:
(はらえたまえ きよめたまえ まもりたまえ さきはえたまえ)
意味は「お祓いください。清めてください。守ってください。幸福を与えてください」。
唱える声の大きさは自由ですが、神社に掲示がある場合はそれに従いましょう。
神社によっては、3回のくぐりそれぞれに異なる唱え詞を用意していることもあります。
絶対にやってはいけないこと
茅の輪をくぐる上で、絶対にNGな行為があります。
それは…「茅を引き抜いて持ち帰ること」。
実は、茅の輪をくぐることで自分の穢れや災厄を茅に移しているとされているんです。
つまり茅を持ち帰るということは、自分や他人の穢れ・災厄を持ち帰る行為になってしまいます。
ご利益どころか逆効果に。くぐるだけでしっかりご加護をいただきましょう!
茅の輪くぐりはいつ行われる?
茅の輪を目にするのは、主に6月中旬〜7月初旬。
これは、6月30日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神事の一環だからです。
多くの神社ではこの時期にあわせて設置されていますが、日程は神社ごとに異なるため、事前確認をおすすめします。
「夏越の祓」って何?
茅の輪くぐりが行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」とは、
日々の生活で知らず知らずに積もった罪・穢れを清め、無病息災を祈る神事です。
- 6月30日:夏越の祓
- 12月31日:年越の祓
半年に一度、心身の大掃除をするような伝統行事。
人形(ひとがた)に息を吹きかけて身代わりとする風習などもあり、地域ごとに特色があるのも魅力です。
茅の輪くぐりの由来:日本神話に登場!
茅の輪くぐりのルーツは、日本神話に登場するスサノオノミコトの逸話にあります。
スサノオが旅の途中、兄・巨旦将来(こたんしょうらい)には宿を断られたものの、弟・蘇民将来(そみんしょうらい)は貧しいながらも快く宿を提供してくれました。
スサノオは帰り際に正体を明かし、「今後、災厄を避けたいなら“蘇民将来の子孫”と名乗り、茅の輪を身につけよ」と伝えました。
その夜、疫病が村に広がりましたが、茅の輪をつけていた蘇民一家だけが無事だったと伝えられています。
この神話がもとになり、「茅の輪」は無病息災を祈る象徴として広まりました。
江戸時代には現在のような「くぐる」形が定着したとも言われています。
「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいしそんなり)」と書かれたお守りや護符も、厄除けとして今も使われています。
おわりに
茅の輪くぐりは、くぐるだけで心身が清められる、とても身近な厄除けの儀式です。
夏越の祓に限らず、冬の「年越の祓」でも茅の輪くぐりを行う神社もあります。
「作法が分からないから…」と遠慮せず、まずは一度、くぐってみてください。
きっと心がスッキリして、新しい季節を気持ちよく迎えられるはずです。
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