【国宝・彦根城】見どころ・歴史・ひこにゃんまで徹底解説!
日本に現存する12の天守の中でも、特に格式高い「国宝5天守」のひとつに数えられるのが、滋賀県彦根市にある彦根城です。
この記事では、築城の秘密・移築のトリビア・ひこにゃんの裏話まで、彦根城の魅力をまるっとご紹介します。
彦根城ってどんなお城?
彦根城は、別名「金亀城(こんきじょう)」。その名は、彦根山にあった寺に「金の亀に乗った観音様」が現れたという伝説が由来です。
ちなみに「金亀城」の別名を持つ城は全国に3つ(彦根城・松山城・臼杵城)ありますが、彦根城だけが“こんきじょう”と読むという違いもあります。
彦根城の築城と“移築のデパート”と呼ばれる理由
関ヶ原の戦い後、井伊直政が佐和山城を拝領し、跡を継いだ息子・直継が新たな城として築いたのが彦根城です。
注目すべきは、全国屈指の“移築城”であること。現存の建物にも、他の城から移されたものが多くあります。
- 天守 → 大津城から
- 天秤櫓 → 長浜城から
- 佐和口多門櫓・太鼓門 → 佐和山城から
- 西の丸三重櫓 → 小谷城から
このように、彦根城は“移築のデパート”とも称されるほど。移築には以下のような理由がありました。
- 工期短縮:早く仕上げる必要があった
- コスト削減:資材と人手の節約
- 験担ぎ:戦乱を生き抜いた城の“運”を引き継ぐため
見どころ①|唯一無二の天秤櫓
彦根城でしか見られない構造が「天秤櫓(てんびんやぐら)」。
表門から坂を上ると現れる廊下橋。その左右に建てられた櫓がまるで天秤のように見えるためこの名が付きました。
実際には窓の数などが異なっており、「非対称の中の美」を感じさせる、日本らしい造形です。
この建物は国の重要文化財にも指定されています。
見どころ②|今も響く「時報鐘(じほうしょう)」
江戸時代から現在まで、1日5回(6時・9時・12時・15時・18時)、鐘の音が町に響いています。
この鐘は「残したい日本の音風景百選」にも選ばれています。
現在の鐘は、幕末期の12代藩主・井伊直亮によるもの。鋳造時に小判を混ぜて美しい音を出す工夫が施されたとか。
大晦日には誰でも鐘をつけるイベント「除夜の鐘をつく集い」も開催され、夏や秋にはヒグラシやスズムシの虫の音も響き合います。
ひこにゃん誕生の裏話
ひこにゃんは、彦根城の築城400年(2007年)を記念して生まれたご当地キャラクター。
井伊家の「赤備え」と、城に現れた白猫の伝説をミックスしたデザインで、“ゆるキャラブームの火付け役”ともいわれています。
現在も、彦根城前でパフォーマンスを行う人気者です🐱
夜の美しさも必見!月明かりの彦根城
彦根城は「月明(げつめい)彦根の古城」と称され、琵琶湖八景にも数えられています。
ライトアップされた姿や、水面に映る天守は、まさに絵になる絶景です。
現存12天守&国宝天守まとめ
メモ:現存する貴重な天守たち
全国に12しか残っていない「現存天守」。うち5つは国宝に指定されています。
- 犬山城(愛知県)【国宝】
- 彦根城(滋賀県)【国宝】
- 姫路城(兵庫県)【国宝】
- 松江城(島根県)【国宝】
- 松本城(長野県)【国宝】
- 弘前城(青森県)
- 丸岡城(福井県)
- 備中松山城(岡山県)
- 丸亀城(香川県)
- 松山城(愛媛県)
- 宇和島城(愛媛県)
- 高知城(高知県)
まとめ:知るほど面白い彦根城
✔ 国宝の格式と歴史的重み
✔ 「移築のデパート」とも呼ばれるトリビア
✔ ひこにゃんをはじめとした親しみやすさ
✔ 琵琶湖と月明かりに映える絶景の名城
歴史ファンはもちろん、お城ビギナーにも楽しめる要素が満載!ぜひ訪れて、現地の空気を感じてみてくださいね。