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【春のデザート|桜餅】二種類ある桜の和菓子。桜餅について詳しく解説!

 

春の植物といえば、桜。

春のデザートといえば、桜餅。

では、

桜餅を想像してください。

あなたが想像したのはどちらの桜餅?

 

 

どちらも桜餅で正しいのですが、どちらも桜餅だとややこしいですよね。

 

それぞれ読み方があるので、ご紹介していきます。

 

 

 

道明寺と呼ばれ、関西の桜餅です。

 

 

長命寺」と呼ばれ、関東の桜餅です。

 

 

それでは、それぞれの桜餅について詳しく見ていきましょう。

関東の桜餅  長命寺

関東の桜餅「長命寺」は筒型で薄いピンク色の、なめらかな餅にあんこが挟まっています。

小麦粉を水で溶き、薄く焼いたクレープのような生地が使われています。

 

関西の道明寺に比べ、あんこが多く入っています。

また、桜の葉の塩分濃度も濃くしょっぱさが強いです。

 

関西の桜餅  道明寺

関西の桜餅「道明寺」はツブツブとした見た目、もち米を使用しています。

主原料に使用されているのは”道明寺粉”。

もち米を蒸して乾燥させた粉を使用しています。

 

もち米の食感を楽しめる和菓子となっています。

 

桜の葉はなんのため?食べる?食べない?

 

桜餅に欠かせないのが、桜の葉

 

 

桜餅に巻かれている桜の葉は塩漬けされたものが使用されています。

 

この桜の葉は、”香りづけ”や”もちの乾燥を防ぐ”ために桜餅には必要なものです。

ピンク×、色合いもきれいなだけでなくきちんとした効果もあったんです!

 

まか
この葉って食べるの?食べないの?

葉を食べるのか、食べるのか、迷われる方も多いのではないでしょうか。

 

葉については、決まりはなく個人の自由で大丈夫です。

店によっては食べないことを勧めている店もあるようなので、迷われた際は一度お店に確認してみてもいいでしょう。

 

道明寺に関しては、葉を食べるという方が多いです。

これは道明寺が粘りがあり、葉を外して食べることで手がべたついてしまいます。

そういったところから、そのまま食べるという方が多いです。

 

ただ、食べすぎには要注意!

 

桜の葉にふくまれている成分”クマリン”。

このクマリンは桜の芳香成分として桜餅の香りづけに一役買っています。

 

このクマリン、肝毒性があるため、肝臓に持病のある方は摂取量に特にご注意ください。

 

ここまでたくさん食べることはあまりないと思います…(笑)

 

使う桜の葉はオオシマサクラ!

桜餅に使われる葉は桜の葉。

では、なんの桜でしょう?

まか
桜ならなんでもいいのでは?

そう思われる方もいると思いますが、決まっているのです。

 

桜餅に使用される葉は、オオシマザクラの新葉。

オオシマザクラの葉はやわらかく、毛が少ない。

また、この種の葉からは桜独特の甘い香りがします。

この甘い香りを餅に匂いづけしているのです。

 

日本国内で多く見られるソメイヨシノの葉からは匂いはしません。

 

現在、全国で使用される葉の約7割が静岡県の伊豆、松崎町で生産されているのです。

松崎町では毎年5月~9月の収穫、塩漬けの時期になると町中で桜葉の香りを楽しめます。

 

桜餅の発祥・歴史

桜餅ですが、「長命寺」と「道明寺」では発祥や歴史に違いがあります。

同じ桜の葉で包んだ和菓子なのに違いがあるのも不思議ですね。

 

では、それぞれ見ていきましょう。

 

関東 長命寺の発祥・歴史

江戸時代までさかのぼります。

 

舞台はすみだ川のほとり。

長命寺というお寺の門番だった山本新六が、樽で塩漬けにした桜の葉でお餅を包んだ「桜餅」を考案し、門前で売り始めました。

 

享保2年、1717年のできごとです。

将軍 徳川吉宗が「江戸に花見の名所をつくろう」と多くの桜を植えたすみだ川。

 

花見の名所としてだけではなく、新たな江戸名物までつくったようです。

 

 

関西 道明寺の発祥・歴史

道明寺の歴史はもっと古く、1000年以上も前にさかのぼります。

 

大阪府藤井寺市の寺、道明寺で作られていた「道明寺糒(ほしい)」が基になっているといわれています。

道明寺粉は元々は保存食としての姿をしていました。

長期保存できることから、水やお湯でふかすなどして食べられていたそうです。

 

明治になり、長命寺が伝わり、桜葉を使う桜餅が完成したといわれています。

 

道明寺と長命寺 地域性は?

  • 長命寺は関東風
  • 道明寺は関西風

 

長命寺

関東地方、山梨・静岡・長野だけでなく、

江戸との交易があった東北(太平洋側)や秋田、石川県金沢市でも食べられています。

島根県や鳥取県でも江戸から伝わったとされ、こちらが主流となっています。

 

道明寺

関西地方、中国地方、四国地方、九州地方、北陸地方、愛知・岐阜で食べられています。

東北(日本海側)、北海道・宮城では大阪と海運による交易があったため、こちらが主流となっています。

 

おわりに

春夏秋冬、季節を彩る和菓子たち。

 

四季のある日本らしさを感じることのできる食べ物といえます。

季語になっている食べ物も多く、季節を象徴いていることが伺えます。

 

桜餅も春の季語です。

桜を愛でながら、桜餅を食べる。

 

日本文化に根付いた楽しみ方ですね。

道明寺と長命寺、どちらも楽しんでいたら”花より団子”になってしまいそうです(笑)

 

 

 

 

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おじゃま まか

旅行&キャンプ&雑学好きの2022秋生まれBoyぎーくんのおかあさん! 関西在住、ワーママです。

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